ある日、高校時代の先輩から電話が来た。
「元気?プールのペンキ塗るんだけど手伝ってくれる?」
簡単な気持ちで「いつですか?大丈夫です。」と引き受けた。
それから数日間、ベッドから起き上がれないほどの腰の痛みに悩ませれる日々が続いたのだった。
DAY1
プール掃除
小学校の時に学校のプール掃除が楽しかった思い出がある。当時はたくさんの友人達と一緒にデッキブラシでゴシゴシと掃除をして、アメンボやカエルなどを追いかけながら楽しく行ったものだ。
しかし、初日の仕事は業務用の高圧洗浄機を借りて一人でプールの周りを清掃。
楽しくはあったが、水圧がかなり強く姿勢を維持するのが難しかった。
初日はなんとかプール周りの溝と側面、そして底を綺麗に洗浄してなんとか終えた。
子供用プールのアシカ?も苔が生えていたので身体をゴシゴシ…。
DAY2
二日目は俺と78歳の契約社員のおじさんと2人きりで掃除とマスキング貼りをすることに…。
午前中はプールの水を抜くのに数時間がかかった。その間、プールの溝や底の水を綺麗に水切りでかきとります。
そして午後からはいよいよ重要なマスキング貼り。この作業が大事なんですが…やはり25mもあるプールはデカイ!!
大人用プールは直線が多いいが、子供用プールは曲線があって難易度が高い。
アシカ?は子供達が触ったりすることを予想して、凸凹が少なくなるように丁寧に重ねて塗りました。
DAY3
さあ!ここからがペンキ塗りの本番です。先輩の依頼でプールのペンキ塗りを引き受けたが、すでに腰と背中が筋肉痛。
腰に関しては朝痛くて目がさめるくらい重症になったが、先輩の前で弱音を吐きたくなかったので湿布を貼りつつ、水切りで水を切り乾いた後にローラーでペンキを塗っていく。
DAY4
25mプールがこんなに広いなんて今まで感じたことは無かったな。塗っても塗ってもスペースが埋まらない。子供達がSwitchのゲームでやっているスプラトゥーンのようなマシーンがあればどれだけ楽だろう。でも現実は30cm幅のローラーとペンキのハケだけで塗るのだから大変である。
しかし、なぜか分からないが楽しい!きっと出来上がりのイメージが見えてきたからだろう。
DAY5
紫陽花の咲く時期に行ったので、天候が定まらない。しかしながら暑い時期に始めていたらと考えるとゾッとします。
青ペンキ塗り完成です!ついにやりましたよ!後は白いペンキを塗るだけです。白色の部分は面積も少ないので、もう少しで完成です。
DAY6
この花はなんて花だったかな…そう、夾竹桃(きょうちくとう)
この木はプールサイドに生えているのですが、実は猛毒なんです。
ご一緒した契約社員の方が詳しくて、花、葉、枝、根など全ての部分に、青酸カリよりも毒性が強いと云われるオレアンドリンという有毒物質を含んでいるとのことです。
口に入れると死に至ることもあるほど危険で、1975年にはフランスで、夾竹桃の枝をバーベキューの串に使ったため、火に焼かれてしみ出したオレアンドリンが肉や野菜にしみ込み、それを食べたのが原因バーベキューをしていた7人の男女が死亡するという事故が起きているそうです。また日本でも箸として利用して中毒事故が起こった事例があります。
生木を燃やした煙も有毒で吸ってはいけないし、夾竹桃の植えられている土壌にも毒性があり、腐葉土となっても一年間は毒性が残るといわれているそうです。気をつけなければ!
さて、夾竹桃の花のように美しい白色を塗り終えて完成です!!
なんて清々しい!今年のプールは家族づれや子供達が喜ぶ顔が浮かんできます!体はボロボロですがほんとに引き受けてよかったです!!
おーい夏!、ゆっくりでいいので晴れの多い夏休みになってくれよ!!!
今回使用したペンキとシンナーです。ペンキはシンナーで簡単に落ちますが、普通にお風呂に入ったりするぐらいでは落ちませんのでご注意ください。
【参考資料】
1960年創業 年間100棟の工事、工事店700社を超える業界団体(ポータルサイト)で、お客様の評価全国1位